【ユタカの部屋 vol.44 渡辺知樹氏】
ウジイ(以下 ウ):まずフルネームから自己紹介でお願いします。
渡辺(以下 ワ):宮町整体院の渡辺知樹です。よろしくお願いします。
ウ:渡辺先生が整体師になるきっかけ、いつ頃どんな思いで目指されたのかということからお願いします。
ワ:中学生の頃にずっとサッカーをやってたんですが、腰を痛めてしまって1ヶ月以上日常的な生活も大変だった時期がありました。
ウ:その腰を痛めたというのは何か怪我をされたということですか
ワ:サッカーをしていて怪我で腰を痛めてしまい、いろんな治療を受けたんですが、電気をかけたりとか、薬を飲んだりとかしても治らなず、レントゲンでも異常ないということで、「どうしたらいいんだ」って悩んでいたんです。そんな時にある治療をしてもらったら、劇的に良くなったんです。それがまず「こういう治療の世界ってすごいな」と思ったきっかけでした。そこからずっと高校大学とサッカーを続けてきたんですが、その中で腰だったり、肩だったり、肘だったり、首だったり、結構あらゆるところを怪我をして、その過程でリハビリだったりとか、スポーツ的な対処もいろいろしていく中で、将来人の体の痛みを治していく、支えるような仕事をしたいなという思いが強くなってったんです。
たまたまうちの叔父が接骨院をやっていて、そこに相談して「資格を取って自分の店を開いたらどうだ」と言われたのが、大学卒業後の進路を決定したきっかけです。
ウ:いわゆる整体とかリハビリとか、そういう学科に進まれたわけではないんですか。
ワ:簡単に言うとリハビリだったりとかスポーツ医学っていう分野の勉強をしたいと思って、その辺の勉強をしっかりできるところを選んで、トレーナーのような活動ですかね、そういったものも大学に入ってから一緒にやっていたという形です。そこで基本的な解剖学とか生理学とか、トレーナーの勉強ということで人の体について学んでいきました。あと実際に、大学で怪我をした選手たちのサポートもしていったっていうのが始まりです。
大学を卒業し、ほとんどの人たちは会社に就職していくんですが、私の方はカイロプラクティックっていうものを勉強したいなと思いまして、発祥国であるアメリカでちゃんと勉強した先生の経営するカイロ専門学校に入りました。専門学校に通いながら、やっぱり実践もしていかなければということで、一緒にその接骨院とかマッサージができるようなところで、学業と並行して修行を始めたっていう流れになります。
そのあと、自分の店を持つために接骨院を開くとなると、柔道整復師という国家資格が必要になります。
国家資格の免許が必要になるので、それを取るために、また3年間学校に行かなきゃいけないんです。そうすると大学卒業した後カイロプラクティックは2年間で、専門学校は3年間で計5年間、またプラスで学校に行きながら、その間もずっとその空き時間は就業先で勤務するといった生活を続けました。卒業してから1年間そちらで修行したことで、さらにプラスで大体6年ぐらいですかね。大学生の頃も含めると10年近くになります。その経験をもとに、開業したというような形になります。
ウ:お医者さんだと、勤務医から開業医っていう流れが一般的だと思うんですが、整体師さんも先ほどのお話だと学校に通いながら勤務をされて、その後開業という流れは多いんですか。
ワ:基本はそういったケースが多いと思います。ただ、整体師というのは実は日本の法律では特に決まりがないというか、誰でも開業できるんです。実はただここでちょっとまた複雑な話になるんですけど、整骨院と接骨院。その二つは一緒です。その二つは健康保険を取り扱うことができます。なので、柔道整復師という国家資格を持ってないと開院できません。それに対して整体院というのは、3日間ぐらい研修した人とかでも、開こうと思えば開けちゃう。法律の縛りがないんですね。なぜかというと健康保険は取り扱えないので自費診療だけになる。
この違いがあるので、整体院の方は質的にはもう本当にピンキリだと思います。ただ、うちのように国家資格を持った、ちゃんと勉強した先生がやってる整体もあるんです。だからうちはどっちもいいとこ取りというか、怪我をした人にはそれなりの処置ができるのが特徴です。
健康保険を使うメリットっていうのは「安く済む」っていうのは確かにあるんですけど、デメリットは怪我した箇所だけしか治療できないっていうところがあるのです。なので慢性的な疾患には健康保険が使えないんですね。いろいろしびれとか、慢性的な症状でお悩みの方々をメインに治療したいということで、整体を選んでいるんです。
ウ:先ほど聞いた話で整体院はピンキリということも驚いたんですが、良い整体院を見分けるコツっていうか、そういうのは素人でわかるもんなんですか。
ワ:まずは一番見てほしいところは、担当してくれる先生とかそこを開業していてる方が、ちゃんと国家資格があるかどうか。それがまず一つだと思います。というのもやっぱり国家資格は3年以上しっかり勉強して試験を通らないと取れないので、ちゃんとした基礎知識がないといけないのは最低条件です。
もう一つは、そこの先生がちゃんと勉強し続けているか。治療技術が日々進歩している中でしっかり研修会に行ったり、ちゃんと勉強してるかどうか。
そしてあとは検査ですね、治療する前に検査をちゃんと重要視してやってくれるかどうか。そのあたりが大事だと思います。
ただ単にリラクゼーションとか、一般的な疲れを取るとか、痛みに対してだけのものだとマッサージということになります。
そうではなくしっかりと検査をして体の状態をちゃんと見てくれる先生のもとに行ってもらった方がご自身の痛みの原因もはっきりするので、その後の人生にも活かせるのかなとは思います。
ウ:国家資格を取った後も、どのぐらいの頻度でどういった勉強されてるのかというところを聞きたいです。
ワ:基本的には国家資格を取って、最初は私1人で開業したわけなんですが、そこから1ヶ月に1回ぐらいのペースで東京に行って勉強して帰ってくるのを続けています。日曜日始発で東京に行って終電で帰ってくるっていうようなのが月に1回とか、多いときだと2回とか、そういったペースで勉強を続けています。もちろん途中コロナの期間とかあってなかなか行けないときとかはオンラインとかになるときもありましたが、常に治療をブラッシュアップして、患者さんにとってより良い治療を突き詰めてくっていうような努力は忘れないようにしています。
ウ:はい。ありがとうございます。宮町整体院さんの特徴について教えて下さい。
ワ:まず検査をしっかりするっていうところを非常に重要視しています。というのも、自分自身が痛みでずっと悩んでいたときに、なかなか何が原因なのかわからなかったり、ただ単にその痛いところに電気治療したりマッサージしたり薬を飲んだりだと、症状が全然変わらなくて不安がどんどん大きくなっていった経験があるので、まず体の不調の原因がどこにあるのかというところをまずはっきりさせるところから始めたいという思いがあります。しっかりと検査をした結果、これぐらいの期間、回数でいい方向に進めることができるという治療計画がちゃんと立てることができるんです。患者さんと二人三脚で治療を進めることができるのかなと思います。
その上でちょっと専門的な内容にもなりますが、なるべく患者さんにとって負担が少ない短時間の施術で優しい刺激を心がけています。
マッサージもやっぱり60分やってもらうと気持ちいいとは思うんですけど、ただそれで本当に良くなるのかっていう観点に立ったときに、例えばお薬だって少ない量でしっかり効いた方がいいっていう考えと一緒で、短くてもちゃんと体の中の方まで浸透するような刺激を心がけています。なので施術の方法についてもかなりこだわって、短時間で一番その人にとって効果的な施術をやることによって、自己治癒力という自分の体の中の力を引き出すというところにフォーカスして行ってるのがうちの強みです。
ウ:検査の特徴について教えていただけますか。
ワ:レントゲンとか採血は医師の分野になるので、ちょっと違う部分があると思うんですけど、実際病院とかでやる検査っていうのは、骨の変形があるとか、骨折とか脱臼とか、そういったものについてははっきりわかるんです。そこはすごく大事なことですし、もしかしたらそれが命に関わったりする緊急性が高いものであればやっぱり第1優先でやる必要があると思います。そういった意味で重要な検査だと思います。我々がやる検査っていうのはどちらかというと、体が健康であるかどうかとか、体の機能がしっかり働いてるかどうかという機能性を重視した検査になるので、しっかり力が入るのかとか、動きの幅がちゃんと出ているのか、そういった体がスムーズに動かせるように神経系が正常に働くことができるかどうかっていうところを見るための検査です。
ウ:最後に、健康を保つため、健康を増進していくためのアドバイスをお願いします。
ワ:はい。個人差があるという前提でお話をしますが、体の痛みを感じやすい人は、結構その神経系の働きが低下してる、弱くなってしまって体が痛みを出してこのままだとまずいよと教えてくれてる状態です。なのでやはり大きな意味で言うと生活習慣に問題があるケースが多いんです。
ご自身で気をつけられるところで大きなところ、簡単なところというと、まず食事。砂糖、小麦、乳製品、カフェイン。この四つを取りすぎてないかを見た方がいいです。
このあたりは結構嗜好品ですし、中毒性があるので、それをずっと常に取り続けてしまうと、神経の働きが弱くなって痛みを出すっていうケースが多いです。なので、体調不調がある人はそのあたりを控えていく、自分で調整するっていう形をとっていくといいと思います。あとはやはり水分が結構足りてない人が多いです。慢性的に無自覚のうちに脱水症状になってる人が多いので、水道水でもいいですし、浄水器かけて水道水を飲むっていう形でもいいですから大体1.5Lぐらいを目安に水をまず飲んでいただきたい。それ以外の例えばお茶とか、コーヒーとかあとは紅茶とか、その辺りは水分にカウントしないで、純粋な水だけを1.5Lを目安に取ってもらうっていうのが簡単にできる健康になるためのポイントだと思います。
ウ:はい、ありがとうございます。健康のために○○茶とかそういうんじゃないんですね。
ワ:水をしっかり取った上で、例えば日本茶だったりとか、いろんなお茶に含まれる成分っていうのは、それぞれメリットもあるんですけれども、実際必要量っていうのが人間の体の中にありますしまずは水分が細胞にはしっかり必要なんです。ですのでお茶とかはプラスアルファーで考えてもらった方がいいのかなと思います。
ウ:ありがとうございます。