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ウジイユタカ

ユタカの部屋vol.82 末永玲於氏

末永さんよろしくお願いします。ではまず自己紹介から始めてください。

末永玲於(すえながれお)と申します。今22歳です。出身は富山県で高校生まで富山県で過ごしていたんですけど、大学で上京して2~3年神奈川に住んでいました。コロナ禍で大学がオンラインになり、どこでも授業が受けられるよということになって、一回富山に帰った後、山形に移住してきました。

今は大学の何年生ですか?

4年生です。

普通の大学4年生なら今の時期は就職がそろそろ決まり始めているというか…そっちには興味がないんですか?

すごく社会不適合者なんで、人から言われたことやるの苦手なんです。ニートになるか起業するか二択でしかないと思います 。

移住先はなぜ山形だったんですか?

元々1年生ぐらいから村山市には月に1回ぐらい通ってまして、たまたま都内のイベントで山形県村山市の方に出会ったのがきっかけです。方言はよくわからなかったんですがすごく親切な方々で。遊びに来てみないかって言われてたまたま遊びに行ったらハマってしまって…。月一ぐらいで通うようになっちゃったっていう感じですね。それがきっかけです。

そしてまた村山市で知り合った方々と仲良くなって。そして今に至ります。

こっちで住もうかな、こっちで仕事をしようかな、とかそういう風に思ったきっかけとか経緯について教えてください。

通い始めるうちにちょくちょく僕も友達とか連れてきていたら、それを市役所の人が面白がってくださって。「村山市に首都圏の大学生が何でいるの?」みたいな。僕も何か

やりたいこととか話しているうちに、市の事業としてこういうのやってみませんかみたいなことを言ってくださって、それ面白いですねっていうことで2年生から関わらせていただいたのがきっかけです。それからか移住定住や関係人口というのを一緒に考えてきました。そうして関わりが増えていくうちに月に一回通うということではなくてこっちに住もうかなということになりました。それが2年前くらいの話です。

移住するにあたって実際に仕事はあるのかなっていうことは考えましたか?

仕事は作んなきゃなって思いました。やっぱり移住のハードルっていうのはいくつかあって住居の問題と仕事の問題が僕は一番大きいのかなと思っています。仕事の方はいろいろこれから作んなきゃですね。でも見込みがあって食べていけると思ったから移住を決断できたということもあります。

ここを使うようになった経緯となぜここなのかという理由を教えてください。

3年前初めて村山市との関わりを持った時ですが、その時にあったおじちゃんが村山の方なんです。まあおもしろい人で、その方がここを紹介してくださり、これまでのご縁もあったしということで価格もすごく安く譲ってもらったんです。空き家だったんですけどね。安いしご縁もあるしこの大倉地域好きだしなあ、ということで3年前のご縁が続いて最近購入させていただきました。今年の3月に買いました。こんな安くていいの?って思いましたね。

こちらでフリーランスで仕事をするのではなくて会社を作ろうと思ったのは何でですか?

ターニングポイントになったのは昨年の8月から9月あたりです。「こういう事業をやりたい」というプレゼンが市の事業として採択されて、甑葉プラザの脇にシェアハウス&カフェラウンジみたいなものを作るんです。それが一つ収入の柱になる、という実感があったのでこれは会社やるしかないでしょ、みたいなところはありましたね。楯岡高校の跡地に今度リンク村山という施設ができるじゃないですか。でそこに働きに来ている方々にとって1ヶ月単位で住んだりするのはアパートを借りるというよりもシェアハウスで過ごしてもらうというのが合理的かなということで、会社を作って開設することになりました。「クリエイティブラウンジ&シェアハウスKiwa(きわ)」という名前です。

 

運営している会社と、この B.BASEという場所についての紹介をしてください。

会社の名前はローカルインキュベートといいます。ローカルは地方のという意味、インキュベートというのは卵が孵化するという意味でまさに0から1が生まれていく、卵から雛が育って羽ばたいていく、みたいなイメージです。若者がチャレンジして地域を作っていくとかクリエイターさんがゼロから食べられるようになっていくとか、そういう0から1を生み出すという社名です。まさしくそういったところを事業にしていきたいというところが大きな方向性です。この B. BASE(ビードットベース) という拠点はクリエイターさんのゼロからイチを生み出す支援をしようという拠点になって、ここにクリエイターさんが集って作業したりだとか、ここにビジネスセクターの人が来た時に「こういう案件があるんだけど」という風に言われたら「ここにいるクリエイターさんがこういうことできますよ」という風にビジネスマッチングできたらと思っています。

この B.BASEのB はビジネスの「B」ですか?

ボヘミアンの B です。
ボヘミアンというのは何ていうか「流れ者みたいな」定職につかず好きなことをしながら生きているというのが転じてクリエイターさんとかアーティストさんとか自分の好きなことをしながら仕事をしている人をかっこよくボヘミアンと言ったりしています。あと地域づくりの学問で「ボヘミアン係数」というのがあって要はアーティストさんとかが多いとその地域って盛り上がるよねということを青森大学の先生か誰かが言ってて、それが面白いなあということでそういう言葉を使わせてもらいました。

末永さんが考えるクリエイター、アーティストの定義って何ですか?

僕は0から1を生み出している人はみんなクリエイターだと思っています。農家さんもクリエイティブだなと思ってますよ。イラストを書かれる人もクリエイターだし写真撮られる方もクリエイティブだしめちゃくちゃ広いですね。また、内面から湧き上がる言語にできない感情のようなものを何らかの形にするものを全てアートだと思っています。それを畑にぶつける人もいるでしょうし写真にぶつける人もそうですし。

ここでまずは始めて行きたいという具体的な事例があれば教えて下さい。

三つぐらい紹介できます。

最近お昼寝アートというのをやろうとしてる方がいて、赤ちゃんが寝ているところの周りを飾って写真で撮るのをいうんですが、ここでやろうということで。畳とかアートに囲まれながら赤ちゃんの写真を撮る場所にしていこうというのが最初です。

2番目は、そこにちっちゃい敷地があるんですけど、そこでハーブ園をしたいというお母さんがいらっしゃって、ハーブを育てながら子供と遊んだりハーブティーを作ってみんなで楽しもうと言うそんな企画もあります。

3本目は、県内のクリエイターさんはやっぱり「東京に出てみたい」という夢があったりするんですけど、だったら東京の人を呼んでこようと思ってそういう企画を進めます。ちょっと今はコロナなんでに厳しいかもしれないんですが、東京のクリエイターさんと県内のクリエイターさんが一緒になってテントサウナをしたりだとかキャンプをしたりだとかしながら一つのインスタレーションを作るみたいな時間を作りたいなと思っています。

東京の方々を呼んできてという事業計画は実際の収入はどこからを予定していますか?

収入は今2つ考えていて、一つは来てくださる方が支払うやり方。観光に近いようなビジネスですね 。もう一つは全国的に「ワーケーション」という言葉が流行っていますがあれをやりたいなと思ってるんです。今は宙ぶらりんの状態なんですが、それのコーディネートもやりたいなと。宿泊を提供するという感じではなくてここをアクティビティの一つとして提供するというそんなイメージです。アートの拠点にしたいですね。

実際の住まいは今どちらなんですか

3人で村山市の大槇地区に住んでいます。ここよりも全然ボロいです。

 

富山県出身ということですが、外から見た村山市の魅力について、地元の人は気づいていないみたいだけどこれって魅力じゃないのって感じる部分があれば教えて下さい。

最近思うのが三つぐらいあって。一つ目は人がいいということですね。みんな言うんですけどね。でも村山市の人々って僕にあうっていう感じなんです。どういうところが合うかというと、若い人のチャレンジをみんな応援して下さる地域なんだな、と実感しています。実は僕いろんな地域でこういうことやってみようかなと思って行ったことがあるんですが、やっぱり出る杭は打たれるところがあって。でもここ村山市は若い人の活動を応援する地域性みたいなものがあるんですかね。ぽっと出の訳の分からないこんな若造が来ても注目してみてくださるし。そういう文化がある地域なのかなあと思っています。嬉しいことですよ。

あとこの甑岳最上川葉山という景色がものすごく好きで、何て言うか境界面が揺らぐというか、この場にいると脳内麻薬が出てるみたいなふわっという感覚になるんですね。だから大好きなんです。この地域性と体が合うんでしょうね。それが二つ目です。3番目は「何にもないということは自分でなんでもできる」ということだと思ってるんです。空き家があれば好き放題できるし、やっぱり東京とかにはない魅力ですね。

近い将来こんな町になればいいなというビジョンがあれば教えて下さい

僕は結構今満足してますけどね。この町好きですし。こんな町にという大それたことは僕は言えないんですが、周りの人達が自分のやりたいことを好き放題やって、わくわくして楽しくやっていければ結果として地域も楽しく盛り上がってるね、みたいになったら嬉しいなと思ってるんです。若い人がバンバンバンバンビジネスを起こしてチャレンジしていくような町になればいいなと思います。

ではローカルインキュベートとB.BASEの PR をしてください

7月オープンを目指している B .ベースなんですけれども今考えている業態は場所貸しになります。この大広間一時間1000円とかみたいなのでクリエイティブな空間として使っていただきたいなと思っています。例えばさっきのおひるねアートみたいな作品作りたいんだけれども場所がないから借りたいよ、とかそういうクリエイターさんを募集しています。

あとクラウドファウンディングも引き続き募集しています。おかげさまで1次目標の100万円は達成できました。ありがとうございます。今ネクストゴールで300万円を目指しています。今までお世話になった人のためのジャグジーを設置しようというのが次なるミッションです。厳しいですけどね。

自宅じゃなくてここに来たらもっとこういうことができるようということを教えてもらえますか。

わかりました B.BASEの拠点のコンセプトというか機能が三つあります。「交流」「滞在」「宿泊」です。やっぱりママさんだと家にいるとママだったり奥さんだったりそういうラベリングでその仕事をやらなければいけない状況だと思うんですね。たまには解放されて個人として何のしがらみもなく滞在して制作ができる、そういう場所を目指しています。ママさんだと宿泊は難しいのかなと思いますが、半日、1日ぐらいエスケープしてもいいよと。ここは交流の場でもあるので、他のクリエイターさんからインスピレーションを受けるそういう場でもあると思うんです。家ではできないような体験になるかなと思っています。

そういう交流やマッチングをサポートするコーディネーター的な役割は末永さんがやると? 

そうですね。イベントやったりだとかそういう感じになりますかね。

ここのことをもっと知りたいなと思ったらどうすればいいですか? 

ホームページは絶賛作成中です。これから SNS も始めるんですけどもなかなか前に進まないですね。

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